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なぜ私は独立系FPという立場を選んだのか

短大卒業後、幼稚園の先生だった私

 

私は23歳で結婚し、わずか2年半の結婚生活で夫と死別しました。

当時、私は26歳になったばかりでした。

結婚前の職歴は幼稚園教諭のみ。

実家暮らしからそのまま結婚生活でしたので

一人暮らしの経験もなく、
お金や社会保障制度について学んだこともありませんでした。

 

それでも突然ひとりになった私は、
葬儀、役所、銀行、保険――
夫の死後に必要なさまざまな手続きを、
死別のショックを抱えながら

何が何だかわからないまま

ほとんど無意識のまま一人で進めていました。


突然、見知らぬお金が振り込まれた

 

そんなある日、
見知らぬ名義のお金が、
コンスタントに振り込まれるようになりました。

不安になって調べてみて、
それが「遺族厚生年金」だと初めて知りました。

このことをきっかけに、
私は社会保障制度について、少しずつ調べ始めました。


制度は「なかった」のではなく、「知らなかった」

 

調べていく中で、
遺族年金には
「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があることを知りました。

子どもがいない私が対象となるのは

遺族「厚生」年金のみ。

 

さらに、国や県、市などが支援している
いわゆる「寡婦を対象にしたサポート」や

「遺族自助グループ」のようなものも、
子どもがいない人や

病気を原因として死別した人は
対象外であることがほとんど…

どの団体やグループに所属することもできず

相談したり頼りにしたりできる人はいませんでした。

 

死別した子どものいない20代の私が
対象となるもの、ならないもの。

 

それらはすべて、
私が知らなかっただけで、
もともと制度として存在していた――
その事実に、ただ驚くばかりでした。


私が欲しかったのは「売らないお金のプロ」

 

同時に、こんなことも思いました。

「こんなに難しい制度を、誰かに教えてほしかったな」

当時の私にとって、
「お金のプロ」といえば
保険会社か銀行くらいしか思い浮かびませんでした。

 

でも私が欲しかったのは、
何かを売ってくれる人ではありません。

お金のことや制度のことを、
整理して、分かる言葉で説明してくれる人。
今の自分の状況を、
一緒に考えてくれる人でした。

けれど、当時の私の周りには
そういう存在はいませんでした。


だから、今の私はこの仕事をしている

 

制度はあっても、
それを「理解できる形」で
受け取れる人ばかりではありません。

 

お金が振り込まれることと、
安心して生きていけることは、
まったく別の話だと、私は身をもって知りました。

 

だから私は今、
「昔の私が欲しかった存在」
でありたいと思っています。

 

何かを売るためではなく、
誰かの人生を決めるためでもなく。

お金や制度を、
その人の人生に沿って整理し、
「自分で考えられる状態」になるための
お手伝いをする。

 

難しい話をわかりやすく、
極力、専門用語は使わない。

 

やるべきことを目の前にして、

知らないことや解らないことを理由に
無力になる必要はありません。

優先順位をつけて、
まずは整理するところから。

 

 

そんなお手伝いを、
同じように立ち止まった経験のある立場から
行いたいと考えています。

 

それが、
私が独立系ファイナンシャルプランナー(独立系FP)という立場を選び、
今もこの仕事を続けている理由です。

 

※この体験について公に書くのは初めてですが、
独立系FPとして10年活動してきた今なら、
誰かの整理の助けになる形で伝えられると考え、
この文章に残しました。